The Mach H.G.S.







































 マッハ号プラモの最高峰とも言える倒産直前のイマイ製品群。中でもパーフェクトバージョン(以下P.V.)にギミックをいくつか追加したH.G.S.は箱のイラストが格好良い!このシリーズには他にボディにメッキパーツを使ったピカピカ版、透明ボディーパーツを使ってメカが透けて見えるフルビュー版があります。フルビュー版はタイヤベルトなどが追加されていて十分に見応えのある仕上がりになります。さてこのH.G.S.はP.V.から塩ビ製のフロントガラスを省き、透明ハードトップ、スクリュー、翼が追加されています。そこで両パッケージの特製パーツを使い、パーフェクト・ハイグレード・スペシャル・バージョンを作ることにしました(^_^;。


 まずは当然仮組から。車体は上下分割式。パーツは後部にかけての合わせ目の精度があまり出ていません。上下分割だと2トーンの塗り分けが楽かと思ったけど、合わせ目のパテ処理をするので塗り分けはマスクが必須なんですね。おまけにシャーシが一体なのでコックピットを塗装し完成させてからでないとボディーを組めない。マスキングの手間も増えてしまい、キットしてはあまり考えられていない気がします。


 ボンネットはボディの前部全体が開閉する設定。レースカーとしては有りだと思うけど、アニメの設定と違う上、合わせ目が美しくない。どうせ手間がかかるなら開閉部を変更するのはどうかと思うようになってきました。それで思案すること数週間、大改造をすることに(^^;


 ボンネット開閉部の合わせ目が目立たないようにするにはどうしたら良いかと考えた結果、こんなラインでカットすることにしました。


 ボンネット前部の横顔。切り取られたV字状の切れ込みはボンネットを開いたときに見えてしまうので塞いであげます。


 合わせ目を調整したり、塗装するときはボンネットが外れた方が作業しやすいので後付ができるように改造。左右にピンをはめ、バネで押して固定します。パイプ状の軸受けに開けた穴からバネを外し、左右のピンを抜けば取り外しができます。


 ボンネットと一体のダッシュボードは切り離し、プラ板を使ってボンネットを受ける部分を作ります。アールがきついので0.3mm厚を使いました。プラ用接着剤だけだと剥がれてくるのでアルテコパテで補強。


 オートジャッキは根元に真鍮のピンを差し込み、引き出してからひねることでロックがかかるようにしました。


 ヘッドライトには白色LEDを埋め込むことにします。反射板部はエポパテで埋めました。


 ボンネットが開閉できるか確認しながら隙間を調節していきます。結構根気がいる作業だけど、このマッハ号の最大のギミックなので念入りに。


 ヘッドライトのLEDはコネクタを使って塗装後にはめ込むようにしました。定電流ダイオードとともに配線したところです。


 水中走行時のモニター?にもチップLEDを内蔵させました。


 車体裏の目立たない位置に電源コネクターとスイッチを取り付けました。電池を内蔵式にしないのは電池取替用の窓を作るのが面倒なこと、充電式の電池はメモリ効果のないものだと高価で充電器も用意する必要があること、あまり発光させて遊ぶことは少ないだろうこと、ACアダプター式だとアダプタを一個持っていればすむこと等が理由です。


 タイヤハウスは定番のリップ追加。


 後部エアインテークの開口部を拡大し、ついでにスリットもスクラッチしました。プラ角材をガイドにしてプラ板を立てて接着していきます。


 翼は軸を設けて回転させることで開閉式にしました。付属の透明パーツは硬そうで加工が大変そうだったのでプラ板を切り出して作ります。


 軸受けはポリキャップをプラパイプに埋め込んで軸を後付けできるようにしました。


 翼を取り付けたところです。


 こちらは閉じたところ。この後ヤスリ掛けして断面形状を調整し、スジ堀りします。


 スクリューは普段目立たないようにしておき、使用時には引き出す設定としました。真鍮パイプを組み合わせて手動での回転も可。設定としては後輪の回転動力をクラッチで切り替えられるって感じかな(^^;。


 車体側の軸受けにも真鍮パイプを使っています。テールランプもLEDで発光するように加工。


 ボンネットと車体の隙間の見栄えをよくするためにプラ板で目隠しをつけました。


 ギズモ号はハッチに取り付けた真鍮線に差し込み、ハッチと一緒に持ち上がるようにしました。ハッチは真鍮パイプを軸にして開閉するように改造。回転軸だけだとボンネットに干渉してうまく開かないので、ボンネットに上下動する軸を追加しています。


 ギミック改造が一段落したので、やっと本来の組み立て作業です。まずはコックピットの塗装から。全体にサフ掛けした後、赤につや消しクリアーを多めに混ぜてブラシしました。


 赤が入ると雰囲気が大分違ってきますね。前輪部のボディーパーツは力が加わると折れやすいので取り付けは極力後に回すことにしました。


 並行してエンジンにも取りかかります。メッキを剥がさずにメタルプライマーをかけてつや消し赤を吹きました。乾燥後、ボルト部分の塗装をナイフで削り取るとメッキ地が現れて期待以上に格好良い(^^;。ただバリ取りをさぼってしまい、あとでタッチアップするハメに(--;。


 組み上げたエンジンです。まだ全部墨入れしていないけど、なかなかいい感じになりました。


 サフ掛け後、スーパーホワイトを塗装。あとは下部の青色塗装です。大分大詰めになってきたゾ(^_^。


 ボディ下部を塗装。使ったのはコバルトブルーです。もう少し薄い色の方が実車ぽくなったかもしれません。


 ゼッケンのデカールが透けないように下地を白く塗装しておきます。マスキングテープを円状にくり抜くのにサークルカッターがないので、コンパスにデザインナイフの刃を取り付けました(^_^;。


 ゼッケンの下地塗装完了!


 ゼッケンを貼り、クリアを掛け終わったところです。後は小物を塗装して取り付けるだけ。


 しまったぁ〜。左右の翼の同じ面を青く塗ってしまった(ToT)。素直にシンナーで落として塗り直します(--;。


 エンジンをマウントしたところ。ボンネットを開いたときに固定するステイを真鍮線で作りました。


 このマッハ号、思い入れがある上にいろいろギミックにも凝ったので、ホイルはアルミ削りだしを奢ってあげました(^^;。


 タイヤが付くといよいよ完成間近って感じになります。あとはフロントガラス、シートなど既に塗装済みのものを取り付けるだけです。


 だめ押しで追加の加工を。モニターの発光部は単にプラ板を貼ろうと思っていたけど、今風にナビを模してプラ板に地図を印刷してみようと思いました。CDラベル印刷用のトレイにCDの大きさに切った紙を貼り、位置を確認。プラ板を所定の位置に貼って印刷しました。ところがインクが全然乾かない(;_;)。結局厚手の紙に印刷して使うことに。ちなみに印刷した地図はレインボーブリッジ付近のものですが、ぜんぜん判別できません(゜o゜)\バキ。



 最近はいろいろなTV作品がDVD化されていますね。このDVDは初めてのボックス買いです(中古だけど高かった〜(^^;)。オープニングのテーマソングやエンディングソングを聴くと懐かしさがこみ上げてきます。でも登場人物の会話は棒読み調子が多くおもわず苦笑い(^^;。