5/27 真空管ラジオラジオ(レストア開始)
とりあえず埃とヤニだらけのシャーシを磨いてみた。結構深く腐食(錆び)しているけど、埃っぽさが取れる程度に表面だけペーパー掛け。この時点で真空管の配置を再検討してみました。5球スーパーの回路は高周波増幅ー中間周波増幅ー検波・低周波増幅ー電力増幅と電源で構成されます。部品(特に真空管)もこの順に配置すると分かりやすいし、配線が短くなる。現状は中間周波増幅が入り込んでいて電源トランスに近い。そこで主要部品を直線的に配置することにします。 抵抗やコンデンサの配置は現物合わせしたいけど、今は調達する暇が無いのでMac.上でシミュレーション。CADソフトは20年近くCanvasを使っていたけど、数年前からMac.版の開発が中止され、最終版もLionでは動かない(ToT)。仕方ないのでお絵かきソフトはIllustratorを使うことにして使い方のトレーニング中(--;。Canvasで描くのに比べ数倍の時間を掛けて主要部品の配置完了。これから受動部品の配置に掛かります。 今回のレストアを決心する後押しの一つになったのがこの本。筆者はキットの回路図をサイトにアップしている御方。古い部品の情報が満載なので今回のレストアには正にバイブルです。 5/13 真空管ラジオラジオ(回路図) まずは実物の配線を追い、実体配線図を描いてみた。これから回路図を起こして間違いがないか確認する。入り組んでいるところは配線がコンデンサなどの大きな部品に隠れて見えにくく、所々修正。 一から回路図を起こす技量はないのでネットで検索してみると、5球スーパーの回路はどの製品もほぼ同じらしい。回路の定数やコンデンサの追加などで設計者の経験が活きてくるんだろうな。そんな事を考えながら回路図を検索し続けていたら、キットとして販売されていたラジオの回路図に巡り逢えた。マジックアイは無いけど、回路定数はほとんど同じ! こんな貴重な資料を載せている管理者に感謝!m(_ _)m。 今のスピーカーは励磁に永久磁石を使うものがほとんどだけど、こいつは電磁石方式。話には聞いていたけど、実物を見ても気がつかず、回路図にFC(Field Coil)と書いてあって初めて気がついた(゜o゜)\バキ。当初、他の回路図を見ながら配線を追い、このラジオには電源の平滑コンデンサのところに電圧降下用の抵抗がないぞ?おまけに電源からすぐスピーカーに配線が伸びている!?これが配線間違いならスピーカーは完全に逝っているな(--;と憂鬱になっていた(^_^;。実際は励磁コイルを電源の平滑に使い、コンデンサと合わせてπ型回路にするという技だったのね。 テスターで調べたらコイルは断線していないのでこのまま使えそう。これでフィールドマグネティックスピーカーの音を初めて聞くことができるかも(^_^。と喜んでいたら写真の手前に写っている出力トランスの二次側の断線を発見(ToT)。当時のラジオの半数はこのような症状らしい(--;。 5/6 5球スーパーヘテロダインラジオ(レストアできるのか?) 真空管アンプをいじっている時に父親が真空管ラジオを持っていたのを思い出した。埃だらけで裏蓋や幾つかネジがなくなっているけど形状は維持できている。父親が所帯を持った時に貰ってきたものらしい。ということは50年以上前のものだぞ(@_@)。話を聞くと電気屋に修理に出したものの、1年経っても返ってこないので取り戻したという。一体どんな腕の電気屋だったのか(--;。でも、これがレストアできたら我が家の歴史的なものが蘇るわけで、なんだか楽しそう。と言うわけで中を覗いてみた。 中は埃と煙草のヤニらしきもので黄ばんでいる。ケーブルは絶縁皮膜が硬化してガチガチボロボロ。回路部品は揃っている感じ。 真空管を磨いてみると流石にガラス部分は輝きを取り戻す。型番を確認すると左から6WC5, UZ-6D6, 6Z-DH3A, 42, 80という真空管が入っていた。順に周波数変換、中間周波数増幅、検波&低周波増幅、電力増幅、両波整流(電源用)を担っているらしい。5個の真空管を使い、音声帯域と搬送波の中間の周波数に変換して増幅をすることをスーパーへテロダインと言うので、タイトルの名前のラジオと呼ぶとのこと。入っていた整流管80の中を見ると細かい灰色の箔が沢山落ちている。これはヒーターやカソードの表面が熱ストレスで剥離したもので、かなり劣化している証拠らしい(--;。 このラジオには6E5という型番の真空管も使われていた。これはチューニング時に使うもので、共振電流が流れると頭の部分の蛍光体が発光して同調が分かるインジケータとのこと。同調度合いがアナログ的に確認できるもので、1個のLED表示が多い最近のインジケータより優れていると思う。ただ蛍光体が劣化していることが多いらしい。 シャーシー内部の配線を見てふと疑問が。何となく配線が雑なのである。取り回しが美しくない。さらに良く見ると半田付けが下手クソなのである。そこでネットの情報や文献を読みあさってみた結果、当時流行っていたキットだったと断定。と言うことは素人が作って動かない(少しは動いた?)ものを電気屋が診て手に負えなかった代物なのか?(>_<);。となると代表的な回路図を参考にして一から作り上げた方が早いかも知れない。どちらにしてもコンデンサは総取り換えしないと使い物になりそうもない。時間が掛かりそうだけど、断念しなければかなり楽しめそうだな(^_^;。 4/22 やっと導入 MacOS X Lion 3月下旬からから3週間ほど体調不良(--;。咳が治まらず、週末になると発熱の繰り返しでした。地獄のような日々の疲れが出たのかな。それでも先週はなんとか快復してきたのでホビーを再開!(^_^。別記事にあるように真空管アンプの2台目を組んでみました。 さて発売されてから9ヶ月、ようやく我が家のMac.もLionに(^_^;。歳をとってくると柔軟性がなくなり、仕事の環境と差があるとストレスになるので、仕事で使っているアプリがLionで使えるかが重要。アプリに見切りをつけたり、アップデートしたりで準備に時間が掛かったけど、何とかなりそうだと判断したのでまずは自宅のMac.からアップデート。ところがアップデータをかけている途中でフリーズの連発(--;。クリーンインストールしたらサイトのサーバー情報を消失して更新不可に(@o@)。登録情報を発掘してサイトの更新は無事にできるようになったけど、データが命の年賀状ソフトは確認を怠っていてLionでは動かなかった(゜o゜)\バキ。年末までに対応すれば良いのが幸い(^_^;。 4/22 真空管アンプキット K-6V6 先日完成した初めての真空管アンプ(TU-870R)は入門機としては最適。うまく鳴らすことができると、次は少し特性の違うモノを作って比べたいと思うのはエンジニア&研究者のサガ(^_^;。ネットや雑誌とかで情報収集してみるとST管という大型の300Bという球を使ったモノは評判が良く、見た目もそそる(人気があるのはやっぱ高価)。でも、いきなりそこに行くのは時期尚早(技術、知識、楽しみとかの意味で)だと思うので、物色していたら「サウンドベース555」のキットに遭遇。出力は4W程度でTU-870Rの1.5倍だけど、店で大型のスピーカーに繋いだ音を聞くと元気のいい音が無理なく鳴っていた。電圧段は6SL7GT、電力段は6V6GTという小さめの球の構成で前段を違うメーカーの球に換えると、音のメリハリがかなり変わる。これは面白いなと思ってお支払い(^_^;。 TU-870Rはシャーシーやカバーの隙間を有効に使ってコンパクトに梱包をまとめてあってけど、こいつはトランスやチョークコイルを丁寧に緩衝材で覆っていて丁寧だけどかなりのボリューム。 パーツも組立ステップ毎に袋分けされている親切梱包。 組説はカラーで艶々の紙を使っていてかなり気合いが入っている。 写真を多用した組説は分かりやすい。でもプラモと同様に組説通りには作らない(゜o゜)\バキ。仮組みして効率的&間違えが少ないように作業を進めます。 端子は金メッキされた、しっかりしたモノが入っています。利益を圧迫しているだろうなあ(^_^;。 シャーシー内の部品取り付けが終わったところ。デジモノを作るときはこんな空中配線は絶対しないな(^_^;。 左から電源トランス、平滑用チョークコイル、左右の出力トランス。カバーを被せる前の見納め。 配線を確認して恐る恐るスイッチオン! 整流管は2Aの電流が流れるとのこと。かなり光るけど問題ないらしい。 音源にGalaxyS、スピーカーにP800を接続して音を確認。あれっ?かすかに音は鳴っているけど、こんなもんじゃないハズ。 改めて回路図と配線を確認。配線材と同じ色の色鉛筆でなぞると分かりやすい。だけど間違っているところは見当たらないぞ(?_?)。 組み説には要所の電圧値が記載されているのでテスターで確認。すると電力段のグリッド電圧が出ていないことが判明。配線を追ってみるとラグ端子の穴しかハンダがのっていない(゜o゜)\バキ。光っていて見えにくいけど、やっぱ老眼が原因か(--;。 ハンダをのせ直したら無事に音がでて完成!ハンダ不良一カ所ならマシな方かな(^_^;。肝心の音は店で聴いたとおり元気な音が出ています。音質の違いは切り替えた直後は多少メリハリがあるかなというのが分かるけど、1分も聴いていると慣れてしまいます(^_^;。 |