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ニキシー管時計 Nixie Tube Clock (Re Electronics)


 分   類  ニシキー管6桁時計キット
 型   番  NIX6CLK-KIT-B-B5853
 開 発 社  Re Electronics
 販 売 店  きばん本舗
 ニキシー管  B5853(BURROUGHS)



 持論は「時計はアナログに限る!」なんだけど、この手は別格。デジタルだけど液晶や7セグメントLEDを使わない、レトロな味わいがアナログを凌駕する感覚です(^_^。真空管表示の時計は昔の信越電気(現・秋月電子)の蛍光表示管式キットを作ったことがあって、もう一度作ろうと思っていたんだけど、当時のような大きな表示管が手に入らない(--;。でも、ニキシー管のほうが、より味わいがあるので製作決定。現在入手できるニキシー管は何種類かあるけど、こだわりたいのは数字の形状。今やニキシー管は安いものではなく、せっかく作るのだから「5」はきれいな5であって欲しく、「2」を逆さにしたものは避けたい。回路は自作するのも良いけど、まずは手っ取り早くレトロな表示を楽しみたい気持ちが強かったのでキットを探しました。


 なんとこのキットには回路図が入っていない(@_@)。各部品のクローズアップ写真を並べた組み立て図に従って半田付けする指示があるのみ。これは半田付けすれば必ず動作する初心者用キットを想定しているのかな。でも今回の場合、初心者にはハードルが高すぎる問題が(--;。その顛末は後ほど...
 このキットはPICマイコンのプログラムで時計機能を実現するようになっている今風のキットです。個人的には専用のLCIを使ったものが好きなんですけどね。表示形式は高速で表示管を切り替えて残像現象を利用するダイナミック駆動式。


 全てのパーツを半田付けしたところ。この基板は両面スルーホール基板になっていて見た目通り上質で、半田付けもやりやすい(^_^。左手前のサブ基板は高圧電源のDC-DCコンバータ。USBの5Vから180V以上の電圧に昇圧しています。縦に配置された大きなICがPICマイコン。中央に並んだ6個の白いパーツはフォトカプラ。これで高速点灯する管を切り替えます。上部中央のICは2進で出力される表示数字を10進に変換するデコーダ。


 このキット選んだ理由の一つがコロン表示。ニキシー管のドットを利用するものもあるけど、やはりコロンのほうが時間を表すのに自然だと思う。


 ニキシー管は曲がり防止のためにスペーサを外さずに取り付けました。2〜3時間で組み上げ、いよいよ点灯! ....あれ? 数字が点かないぞ(?_?)。
 マニュアルを探しても初期設定で表示させることは書かれていない。回路図もないのですぐには確認箇所も分からない。仕方ないので標準的な駆動回路とキットのパターンから想像した回路を照合しながら動作確認。例えばPICマイコンを外してフォトカプラに5Vを直接印加し、10進デコーダの入力全てをグランドに落とすと「0」が表示される。ということはPICマイコンが機能していないと断定。経緯をショップに連絡したらすぐに代替品を送ってくれました。写真手前の白いマーカーが付いたPICが送られてきたものです。


 ロットは同じようですね。果たして!?


 えっ、ピンがひん曲がっている!おまけに右下のピンは半田付けしたような跡も(--;。キットの自体の出来はすばらしく梱包も丁寧だったので、品質管理もさらに徹底して頂きたくm(_ _)m。


 PICを取り替えたら見事に点灯!(^_^。


 組立に要らぬ難儀をしたけど、表示は満足(^_^。味わいのあるケースを自作したいけど、アイディアが浮かばないので、取り敢えず専用ケースに入れておきます。若干コロンが数字よりも明るいので調整したいな。このキットの面白いとことはプッシュSWによる設定がソニー製のリモコンでもできること。手持ちのDVD用のリモコンで操作できました(^_^。


 暗い部屋ではこんな感じ。


2017/11/23追記
 この時計を使い始めて3年ほど。実は時としてキーンという音が耳に障っていました。手を近づけたりすると音が小さくなるので、どこか静電結合的に発振しているんだろうと思っても面倒で調べもせず放置していました。最近になって部屋が暗いほど顕著になることに気づき、暗い時は輝度を落としてニキシー管の寿命を伸ばす機能が付いていることを思い出しました。おそらく輝度低下はアナログ的にヒーター電圧を下げているのではく、PWMを使っていると判断。解決法としてコンデンサを入れてヒーター電圧の振動を抑えるのもありだろうけど、回路を追っていくのが面倒なので、PWMがかからないように輝度センサを外してしまいました。センサは赤丸部分のCdSで明るい時に2kΩ、暗い時に15kΩ程度の抵抗値となるもの。


 手持ちの3.1kΩの固定抵抗に交換。これで耳障りな音が消えてくれました(^_^。ただ高価なニキシー管の寿命的に不利なのも確か。そこで予めプログラムされているタイマー機能を使い、帰宅して在室している夜の一時だけ点灯するように設定。PIC制御なのでこんな便利な機能がプログラムで実現できるのは便利ですね。それとパラメータの設定が写真左下に並んでいる押しボタンSWだけでなく、ソニーのリモコンでできるというのも便利な機能。ただ部屋にはソニー製のTVやBRレコーダがあって、これらを操作するたびに反応して消灯が解除されてしまう(--;。そこで写真上部中央にある受光器を黒い紙で囲ってリモコンの赤外線を遮っています。