最上(Mogami, Tamiya 1/700)






































 帝国海軍艦のなかで一番格好良いと思う最上。小学生の時に作った中で一番好きな艦がこの最上。高速な巡洋艦の持つスマートな船体に水上機甲板を載せた独特な形状が大和よりも思い入れのあるのです。新規金型では船体が左右分割になっているため、一体では抜けないようなラインと彫りが出ています。専用のエッチングパーツ(EP)もファインモールドやジョーワールドから発売され、ディテールアップもやりやすそうです。途中で中だるみもありましたが、工期3ヶ月半でようやく完成しました。


 まずは船体の組み立て。左右の船体を貼り合わせ錨鎖甲板を載せて隙間やヒケを修正。鉄板溶接の痕をスジ堀で再現しました。


 ピンバイスで舷窓を開け、船底に近い舷窓はプラペーパーをハトメ抜きで丸く抜いたものを貼って塞ぎました。舷外電路はジョーワールドの専用EPを使用。専用だけあって作業は非常に楽でもちろん表現も良い感じです。


 魚雷発射管は完成するとほとんど見えないので塗装もしないでさっさと組み込んでしまいました。


 艦首の錨鎖をホビーチェーンに取り替えキャプスタンを真鍮棒に丸く抜いたプラペーパーで再現。


 碇は厚みがあるので少し削って貼りました。フェアリーダーは真鍮線で加工。


 水上機甲板の支柱は太めなので薄く削りました。


 実艦の支柱は中央が細くなっていたようなので、そのように切り抜いたプラペーパーを貼ってみました。しかしジョーワールドの最上用EPに支柱の一部が入っていることに加工が終わってから気づく(ToT)。気が向いたら取り替えます(--;



 飛行甲板の後ろに25mm機銃座を追加します。適当に形状を決めプラペーパーでディテール追加。


 ターンテーブルは滑り止めモールドの付いた黄銅(?)板を丸く切り出して貼り付け。


 飛行甲板両舷の25mm機銃座もエッチングパーツで作り直しました。当初円形の台座を作ったのですがイマイチ格好良くなかったので8角形のものに取り替え。


 同様の機銃座を艦橋前の両舷にも取り付け。


 三隈同様に煙突も重要なディテールアップポイントです。


 蒸気管?のモールドを削り取り、ジャッキステイのモールドは金属線取り付けの目安になるので残しておきます。


 高橋ヤスヒコ氏の作例を参考に金属線を半田付けしてジャッキステイを再現しようとしました。まずは練習。なかなか半田が回ってくれなくて難儀(;_;)。


 かなりボロボロですがどうにか形になりました。煙突開口部の周りはエッチングパーツを利用。初めからこれを使えば良かったかも(--;。


 後檣は真鍮パイプ、プラペーパー、エッチングパーツ(EP)の切れ端で組み、EPのクレーンを組み込みます。クレーンは接着しても作業中に触れて跛がしそうなのでここでは接着はしていません。


 前檣もスクラッチ。EPでディテールアップしています。艦橋の窓もお約束でEPをはめ込み、滑り止め板、整風板を取り付けています。整風板は白く見えるプラペーパーの支持板で固定。これが細かくて難儀(- -;。


 艦載機運搬用のレールはEPの三段手すりを一段だけ切り取って使いました。


 今回は塗装です。まずは船底部。船体に塗膜ができないように大雑把に養生してから船底色をブラシしました。


 船体部は佐世保工廠色。レール部分も塗装するとそれらしく見えてきます。でも艦載機を載せると目立たなくなっちゃうののかな。


 船尾にプロペラガードとプロペラブームを真鍮線で再現しました。

・エッチングパーツ取り付け

 艦上構造物の手摺りや探照灯台などのエッチングパーツを取り付けました。これから現物合わせで細部の作り込みです。


 お決まりの砲身真鍮パイプ化です。1/700だと20cm砲の内径は0.3mmで、丁度良い真鍮パイプは外径0.5mmが手持ちでしたがイマイチ貧弱。結局外径0.7mm、内径0.4mmのものを使いました。まずは端面を出すためにヤスリ掛け。この後、内部にささくれたバリを落とすために針でグリグリ内部をさらいます。


 パイプの切り出しは新しい刃のデザインナイフで転がすようにします。そのままだとパイプが潰れやすく、切った途端にどこかに飛んで無くなってしまうので(森田氏との間では四次元入りと称しています(^^;)0.3mm径の真鍮線を中に通して防いでいます。


 25mm単装機銃はジョーワールドのエッチングパーツを使用。銃身と照準、架台が別パーツで銃架はプラ棒など使用といった手間の掛かるもの。しかも接着手順は工夫するようにとの指示。何度か試行錯誤した結果、照準をランナーに残したまま銃身を瞬着し、その後照準部を折り曲げてから切り取り、銃架、架台を瞬着するという手順に落ち着きました。


 最後に極細径のスプリングをはめて完成。


 内火艇、カッターはファインモールドの装備セットを使用。できるだけ塗り分けしてみました。


 ファインモールドのパーツに13号電探が入っていたけどイマイチ精密感が無い。そこでエッチング手摺りを切り出して自作してみたんだけどがたがたの出来に(;_;)。遠目に見れば分からないかな(゜o゜)\バキ。


 22号電探も大きすぎるので自作。ラッパの取り付けがちょっと曲がっているけど雰囲気が出ているので良しとします(^^;。


 出来上がったパーツを取り付けて取り敢えず記念撮影。


 見にくいのですが、艦橋頂部の見張り所に双眼鏡を取り付けました。双眼鏡は0.8mm径のプラ棒を2本並べて接着したものを引き延ばしてカット。艦橋左舷には赤の航海灯を設置。


 右舷は緑の航海灯。


 船尾に応急舵を設置。甲板に使った筋入りプラ板にプラペーパーの細切りを貼って作りました。


 カッターや内火艇のキャビンにはファインモールドの内火艇用エッチングパーツに入っていたキャンバスを張るフレームをつけてみました。

・艦載機

 水観、水偵ともにできるだけピットロードのパーツを使用。若干ヒケがありましたが気にせず塗装(゜o゜)\バキ。キャノピーはグレーの下地にクリアブルーを重ねたら汚い発色になり、その上に白を重ねたら分厚い塗膜になってしまいました(;_;)。


 試しに最大定数の11機を並べてみました。カタパルトに載せないとギュウギュウで息苦しさがあります。台車に載せて8機搭載することにしました。


 いよいよ仕上げの張り線作業。船体には予め半つや消しクリアをかけて塗装仕上げ。まず信号旗用ロープを再現。丸棒の薄切りの両側に金属細線(鮎用釣り糸)を接着しヤードに取り付け。船首、マスト、船尾間のアンテナ線は自然に撓んでいるように接着。金属線なので引っ張るように張ることはせず、接着箇所に置くいう感じ。